2025年の大学入学共通試験から、「情報」の内容から出題されることになりました。
つまり、高度なテキストプログラミングの知識が大学入試で問われることになったのです。
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え、大学入試でプログラミング!?
しかし、小学校プログラミング教育で身につくのはプログラミングのスキルではなく、「プログラミング的思考」などの非常に曖昧な文脈で語られているため、具体的に何が身につくのがわかりにくい状況です。
中学校や高校のプログラミング教育の内容は急に難易度が上がり、さらには大学入試でも。
そんな中、
「プログラミング能力」の目標設定や評価のためのわかりやすい基準がほしい
という声も上がっています。
そこで2020年12月に登場したのが「プログラミング能力検定」という新しいプログラミング検定です。
小・中・高を対象としたプログラミングの基礎となる知識を測る、新しい検定試験です。
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この記事では、この「プログラミング能力検定試験」について詳しく解説していきたいと思います。
プログラミング能力検定とはどんな試験?
プログラミング能力検定はプログラミングの基本的な知識を体系的に測ることを目的としています。
「プログラミング能力検定協会」という団体が主催しています。
これまでサイバーエージェントが主催していた「キッズ・プログラミング検定」は「プログラミング能力検定」に統合されました。
今度から「プログラミング能力検定」が「プロ検」として開催されていきます。
プログラミング能力検定公式ホームページ:https://programming-sc.com/
プログラミングの基本知識とは?
小学生がプログラミング教室で学ぶのは「Scratch(スクラッチ)」やScratchをベースにしたビジュアルプログラミング言語です。
しかし、基本的にやることはテキストのプログラミング言語と同じで、プログラミングは以下の基本的な概念で成り立っています。
プログラミングの基本的な概念
順次処理(上から順番に処理をする)
繰り返し(命令を繰り返す)
条件分岐(もしAだったら~をする)
乱数(無作為な数)
変数(値を入れておく箱のようなもの)
プログラミングの基本知識を「概念」に分類して、それぞれの概念の得意なところ、苦手なところを測定可能な形で問題設計がされています。
プログラミング能力検定試験の対象者と難易度は?
プログラミング能力検定試験は小学生・中学生・高校生を対象にしています。
レベルは6段階に分けられています。
レベル1が最も低く最高レベルはレベル6になります。
レベル4までは、ビジュアルプログラミング言語での受験になりますが、レベル5~6はテキスト言語による出題となります。
大学入試の出題範囲をカバーしています。
レベル | ビジュアル言語版 出題範囲 | テキスト言語版(JS) 出題範囲 | 合格 ライン | 試験 時間 |
---|---|---|---|---|
レベル6 高 | ー | タイマー、連想配列、クラス | 60% | 40分 |
レベル5 | ー | 変数の型(null、型の確認)、配列操作(挿入、入れ替え、並べ替え)、二次元配列、例外処理 | 60% | 40分 |
レベル4 | 関数、リスト | switch、配列操作(追加、削除、参照)、定数、while、ループの中断/継続 | 60% | 40分 |
レベル3 | 論理演算子、変数 | 変数の型(int、String、boolean)、乱数、関数、for(配列処理) | 60% | 40分 |
レベル2 | 不等号、座標、乱数 | 文字列連結、不等価、for、論理演算子、配列(宣言、取り出し、長さ) | 60% | 40分 |
レベル1 低 | 順次処理、条件分岐、 繰り返し、並列処理、角度 | 順次処理、出力、演算子、変数、if、不等号 | 60% | 40分 |
プロ検の問題の出題形式
出題形式は2種類です。
- 選択式問題: 動画を再生して、キャラクターの動きを実現するためのいちばんふさわしいブロックの組み合わせを4択で選ぶ
![プログラミング能力検定試験、選択式問題](https://www.kumeruko.tech/wp-content/uploads/2021/12/image-1.png)
![プログラミング能力検定試験、選択式問題](https://www.kumeruko.tech/wp-content/uploads/2021/12/image-1.png)
- 実装式問題: 動画を再生して、キャラクターの動きを実現するためのブロックの組み合わせを自分で考えて作る
![プログラミング能力検定試験、実装式問題](https://www.kumeruko.tech/wp-content/uploads/2021/12/image-2.png)
![プログラミング能力検定試験、実装式問題](https://www.kumeruko.tech/wp-content/uploads/2021/12/image-2.png)
プロ検の実施頻度は?
「プログラミング能力検定試験」は年に4回、3ヶ月に1回の頻度で実施されます。
全国1,944会場(2022年4月現在)の試験会場で行われるので、お住まいの近くで受けることができます。
実施会場数は日本一のプログラミング検定になります。
プロ検の受験料は?
受験料は以下のようになっています。
レベルが上がるごとに受験料も上がっていきます。
支払い方法は各会場にお問い合わせください。
レベル | 受験料 |
---|---|
レベル6 | 8,700円(税込) |
レベル5 | 6,500円(税込) |
レベル4 | 5,400円(税込) |
レベル3 | 4,300円(税込) |
レベル2 | 3,200円(税込) |
レベル1 | 2,100円(税込) |
プロ検の成績表は?
![](https://programming-sc.com/wp-content/themes/programming_sc_theme/img/index/photo02.jpg)
![](https://programming-sc.com/wp-content/themes/programming_sc_theme/img/index/photo02.jpg)
成績は受験期間修了後、3週間程度で、受験者に渡されます。
合格者には電子版の合格書が発行されます。
有償で紙版の合格書を申し込むことができます。
プログラミング能力検定試験を受験するメリットは?
プログラミング能力検定試験のホームページによると受験するメリットは、
- 大学入試に役立つ
- 詳細な成績表で課題を見える化し、自分の得意不得意、これからの課題が把握しやすい
- レベル別・言語別だから取り組みやすい
となっています。
もう一つの有名な子ども向けのプログラミング検定、「ジュニア・プログラミング検定」と比べると、対象年齢も内容も大学入試に標準を合わせたより高度なものになっているのが特徴的です。
たしかにこのように初めから目指す方向性がしっかり決まっていれば、プログラミング学習にも取り組みやすく、カリキュラムも組みやすく、学習者にとっても、経営側にとってもメリットは大きいと言えます。
もともと、プログラミングとは学問として「学ぶ」ために作られたのではなく、プロダクトを作る手段として生まれたスキルです。
しかしこのように、モノを作る過程としてのプログラミングの概念を見える化し、わかりやすいゴールを設定するのは今までにありそうでなかった試みです。
子どもたちもモチベーションが保ちやすく、成果が得られることで自信がつくことが期待できます。
プログラミング能力検定試験の対策ができる教室は?
プログラミング能力検定試験を開催しているサイバーエージェントが開発したQUREO(キュレオ)のカリキュラムは、検定試験のレベル1~4に準拠しています。
「QUREO(キュレオ)教室」での毎回の授業が検定対策となり、授業の節目として検定試験に合格することでさらに中学・高校、大学入試まで必要なプログラミング能力を伸ばしていくことができます。
\ 全国に2700以上の教室!/
Scratchをベースにしたオリジナルのビジュアルプログラミングツールです。
さすがIT企業が制作したカリキュラムとだけあって、ビジュアルも美しく、ゲームのような感覚で、if,ループ,乱数,変数などの計32ものプログラミング概念を420のレッスンをしっかり学ぶことができるように設計されています。
他のプログラミング教室で習ったプログラミング能力も、もちろん検定試験で試すことができます。
オンラインで習うならこちらがおすすめ!
![](https://www.kumeruko.tech/wp-content/uploads/2022/03/Tech-Kids-Online-Coaching-300x158.png)
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検定試験対策講座もある
プログラミング能力検定試験の公式の対策講座が提供されています。
講座はScratchで作られていて、解説動画付きでWEBから問題を解けるようになっています。
レベル1~4でそれぞれ出題されるので、検定の出題スタイルに慣れながらプログラミングの概念をしっかり学ぶことができます。
受講を希望する際は、各種認定会場に問い合わせてください。
プロ検の過去問も出ています。
まとめ
2020年12月から新設された「プログラミング能力検定」は、これまでどことなく曖昧だったプログラミング教育における目標設定や評価のためのわかりやすい尺度として、広く浸透していくことが期待されます。
このことは、全国各地のプログラミング教室のあり方も変えてくるかもしれません。
これまで、子どもの遊びの延長に近い位置づけだったプログラミング教室も「大学入試」という名目がつくだけで、急に重みがまし、意味もよりアカデミックになっていきます。
これからは、英検や漢検のように「プロ検」も、もっと世間に認知されていくにちがいありません。
お子さんの将来の選択肢を広げ、自信を持たせるためにも、トライしてみるのはいかがでしょうか?
プログラミング能力検定試験ホームページ:https://programming-sc.com/
\ 無料体験できます!/
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