保護者を対象に行ったアンケート調査では、8割以上が「子どものプログラミング学習は将来役に立つと思う」と回答しています。
子どもの習い事で「プログミング」が注目されています。
しかし、「プログラミング学習は大人になってからでいい」と言う声もあります。
うちの子にもプログラミングを習わせたいけど、まだ早いかな?
では、プログラミングを始めるのに適した年齢はあるのでしょうか。
この記事では、
- プログラミングを始めるなら何歳からがいいか
- 子どもがプログラミングが学ぶメリット
こういったテーマについて考えたいと思います。
子どもにプログラミングを習わせようか悩んでいるお母さんの参考になれば嬉しいです。
- 子どもが習うプログラミングってどんなの?
- ITやコンピュータは苦手
- プログラミングのメリットって何?
- 子どもの習い事を探している
- 子ども向けのおすすめのプログラミング教材を知りたい
- 子どもの能力を伸ばしてあげたい
子供がプログラミングを学ぶのは何歳から?
「プログラミングを何歳から学ぶか」については、正直なところ意見が分かれています。
一般的には、幼児期から学ぶことで脳の発達を促し、将来のキャリアにも役立つと言われています。しかし、小学生から始めることも可能です。また、大人になってからでも仕事のためにプログラミングを学ぶことは可能です。
結論から言うと、プログラミングは何歳からでも始められます。しかし、子どもの時期にプログラミングを習うことには大きなメリットがあります。
プログラミングは何歳から?
プログラミングは4〜5歳からでも学び始めることができます。
しかし、scratchなどのプログラミングツールを使ったプログラミングは、日本語のタイピングが必要になるので、ローマ字を習う小学校3年生、8〜9歳ぐらいからが推奨されています。
世界の有名人は何歳からプログラミングを始めたか
世界的に有名なお金持ちの多くは、プログラミングを学ぶことで自分のビジネスを成功させました。「世界時価総額ランキング」のトップ8のうち7社は、アマゾンやアップルなどのIT企業です。そして経営者は元プログラマーという経歴を持っています。
では、彼らは何歳ぐらいの時にプログラミングを習い始めたのでしょうか。
世界の経営者がプログラミングを始めた年齢
ビル・ゲイツ(Microsoftの共同設立者)… 13歳
マーク・ザッカーバーグ(Meta=元Facebookの創業者・CEO)… 12歳の時にBasicを学び始め、13歳の時にHTMLを学び始める
スティーブ・ジョブズ(Apple創業者・元CEO)… 13歳の時にBasic
ジェフ・ベゾス(Amazon創設者)… 12歳
孫正義(ソフトバンク創業者)… 大学時代
こうして見てみると、世界的に有名なIT企業経営者の多くは大体中学生ぐらいの時に本格的にプログラミングを始めているようです。
子どもプログラミング教育はエンジニアになるための勉強ではない
子供の時からプログラミングを学ぶことは、将来エンジニアとして成功するために必要だというわけではありません。ただ、プログラミングを学ぶことができる環境や機会があれば、早い段階から学ぶことで将来のキャリアに役立つこともあります。
もちろん、上に挙げた経営者たちは、能力がずば抜けて優秀なので、あまり参考にはならないかもしれません。でも、子どもの時に身につけたプログラミングの能力が、その後の人生において役に立ったことは間違いありませんね。
子供が習うプログラミングとは?
ところで、「子どもが習うプログラミング」は、いわゆるエンジニアが仕事で使うようなプログラミングではありません。では、どんなことを学ぶのでしょうか。
子どもプログラミング教育では、簡単なプログラミングの概念、プログラミングの考え方を学びます。
プログラミングは、特定の目的を達成するために複数のステップを組み合わせることが必要です。これには、問題を分解し、解決策を考え、それらを適切な順序で実行することが含まれます。こうした能力は、学校での学習や将来の仕事でも非常に重要です。
子ども向けのプログラミング教室では、ゲームを作ったり、画面上のキャラクターや実際のロボットを動かしたり、電気を制御したりするための手段としてプログラミングを使います。
教室ではソースコードのコーディングではなく、ブロックをマウスのドラッグ&ドロップで組み合わせるビジュアル言語を習います。
自分で作ったプログラムを実行してみることで、子どもたちは創造力を養い、自己達成感を得ることができます。
プログラミングは目的ではなく、課題解決の手段です。
幼児期
幼児期のプログラミング学習では、プログラミングおもちゃや、簡単なアプリなどでプログラミングを学習します。ブロックを論理的に並べたりすることで、計算やロジック、アルゴリズムの概念を身につけます。
小学生
2020年度から、小学校でプログラミング教育が必修化になりました。とは言っても、小学校期のプログラミング教育では、「プログラミング」という科目があるわけではなく、プログラミングのコーディングやスキルは学びません。
算数や理科などの教科の中で、「プログラミング的思考(プログラミングの考え方)」を使って問題を解決する能力を育てることを狙いとしています。
中学生
中学校では2021年度より「技術」の科目の中で、プログラミングの内容が拡充され必修科目になっています。しかし、授業の時間は非常に少なく、学校ではプログラミングのほんの触りしか習えません。先生もプログラミングの専門家ではないので、学校の授業だけでプログラミングを十分学ぶことは実質、不可能です。
さらにプログラミング教室の大半は、小学生を対象にしているため、中学生から通い始める子はほとんどいません。小学生から続けて習うか、e-Learningや通信教育で勉強するか、あるいは本や動画を見ながら独学か、という選択肢になります。
さらに中学生になると部活や定期テスト、受験勉強などで忙しく、この年齢でプログラミングを始める子は少ないと言われています。
幼児期から学ぶプログラミングのメリット
幼児期にプログラミングを学ぶことは、子どもの成長にとって様々なメリットがあります。
脳の発達にいい
プログラミングを学ぶことで、思考力や創造力を養うことができます。特に、アルゴリズム(物事を解決する手順)を理解し、解決策の見つけ方を学ぶことは、脳の発達に大きく寄与します。
早期からアルゴリズム思考を身につけられる
プログラミングを学ぶことで、幼児期からアルゴリズム思考を身につけることができます。
これはコンピュータサイエンスにおけるプログラミングに必要なスキルですが、普段の生活でも役立つ思考スタイルです。アルゴリズム思考は問題解決のステップを明確にし、効率的に解決するための方法を導き出します。
これは学校の勉強や、将来のキャリアに活かすことができる大切なスキルです。
言語力の向上
プログラミングは、言語を使って解決策を見つけることを学ぶものです。幼児期から学ぶことで、言語力を向上させることができます。
学校の勉強や大学入試に役立つ
プログラミング教育は、小学校だけではなく、中学校や高校でも必修化になっています。
中学校では2021年度から、技術分野「D:情報の技術」の中でプログラミングを習います。
さらに、2022年度から高校の「情報Ⅰ」が全員必修になり、プログラミングを含めた情報教育が扱われます。
小学校では、遊びに近い感覚でプログラミングを習いますが、中学、高校になると途端にレベルが上がり、中学校では全然ついていけない生徒もいることが先生たちへのアンケートからも明らかになっています。
参照:プログラミング教育実施調査報告書 みんなのコード https://code.or.jp/news/10370/
さらに、2025年の大学入学共通テストから「情報」の科目が追加されます。
このように、幼児期から学ぶプログラミングには多くのメリットがあります。
親は、子どもにプログラミングを習わせることで将来に活かせるスキルを身につけられるようサポートできます。
子ども向けプログラミング教材のおすすめ
子供向けのプログラミング学習には、プログラミングおもちゃのような知育玩具やビジュアルプログラミングが使われます。
ここで、おすすめの子ども向けプログラミング教材をご紹介します。
4歳から遊べるプログラミングツール
まず、4歳から遊べるアプリのプログラミングツールを2つ紹介します。字が読めない幼児でも、タブレットに絵を描いて感覚的にプログラミングができます。
スプリンギン
スプリンギンは、直感的な操作でデジタル作品が作れる無料のプログラミングアプリです。
対象年齢は4歳からのツールです。簡単なゲーム作りに挑戦したり、動く絵本を作ったり、親子で一緒に遊べます。作品を公開して他のユーザーと楽しむこともできます。
アプリはiPhoneやiPad、Windows パソコンで無料でダウンロードして使えます。
大人でも楽しめます!
ビスケット(Viscuit)
ビスケットは粘土のようにプログラミングができる、ユニークなビジュアルプログラミングツールです。
「メガネ」と呼ばれるツールを使って、簡単なものから複雑なものまで、粘土遊びのような自由な発想でプログラミングをすることができます。
子供でも感覚で操作でき、アニメーション・ゲーム・絵本などが作れます。
Webブラウザから、またスマホやタブレットのアプリで無料で使えます。
まだ字が読めない幼児におすすめです!
5歳〜12歳 プログラミングおもちゃ・レゴ
パソコンやタブレットを使った画面上のプログラミングツールの他に、実際にモノを動かしてリアルで遊べるプログラミング教材も楽しいです!
toio(トイオ)
toio(トイオ)は、2台のキューブ型のロボットをプログラミングしてコースの上を走らせたり、バトルさせたりできる新感覚のプログラミングプラットフォームです。
toioは本体と別売の「タイトル」(ソフトのようなもの)を組み合わせることで、無数のバリエーションで遊べます。持っているレゴをつけて遊ぶこともでき、レベルは初心者から上級者までのレベルに対応。
デザインがスタイリッシュで、大人でもつい欲しくなってしまいます。
これは本当におすすめです!
embot(エムボット)
embot(エムボット)は、段ボールや身の回りのものを使いながら、アプリでプログラミングができるプログラミングおもちゃです。
ただロボットを動かすだけでなく工作をする楽しみもあるので、アートな部分の創造力と理数系の思考力の両方を同時に伸ばしてあげられる、ユニークなプログラミング教材です。
工作好きの子どもは大喜び!
レゴ
ロボット教室の多くは、「レゴ エデュケーション SPIKE」を使ってプログラミングを教えています。
「レゴ エデュケーション SPIKE」を買えば、自宅でプログラミングを学ぶこともできます。
ただ、教育版のレゴは高額なので子どもの「おもちゃ」としては手が出にくいです。しかし、普通のレゴで遊ばせるだけでも頭が良くなるという結果が出ています。
レゴで遊ぶことで「集中力」「創造力」「イメージ力」や「プログラミング的思考」が身につきます。
Z会の通信講座を利用すると通常購入やロボット教室よりかなり格安で、「教育版レゴロボット」が購入できます。
Z会プログラミング講座の資料を取り寄せる私も子どもの頃はよくレゴで遊んでいました。
9〜12歳 scratch(スクラッチ)
scratch(スクラッチ)はマサチューセッツ工科大学メディアラボで開発された、最もメジャーなビジュアルプログラミング言語です。世界で1億人のユーザーがおり、対象年齢は8歳から16歳となっています。
ほとんどの子供向けプログラミング教室ではscratchか、スクラッチをベースにした同様のビジュアルプログラミングツールが用いられています。
スクラッチ自体は、アカウントを作れば誰でも無料で利用することができ、YouTubeや本でも使い方が説明されているのですぐに始めることができます。
5歳〜7歳向けの簡易版、スクラッチJr.もあります。
子どものプログラミングの定番中の定番!
小学校1年生〜 マインクラフト
子どもたちに大人気のゲーム、マインクラフトを使ってプログラミングが習えます。
ただし、マインクラフトのゲームをするだけではプログラミングの勉強になりません。
マインクラフトを教材としてプログラミングを教える、プログラミング教室や、オンラインコースで習うことができます。
マインクラフトでプログラミングが習えるオンラインコース
小学3年生〜6年生 QUREO(キュレオ)
QREO(キュレオ)とは、IT企業のサイバーエージェントが開発した、スクラッチのようなビジュアルプログラミング学習ツールです。
ロールプレイングゲームのように、物語の世界の主人公になって少しずつプログラミングを身につけてバグ(敵)を倒していくという設定になっています。400以上のレッスンを通して、if、ループ、変数など、高校卒業までに身につけるプログラミングの30の基礎的な概念を学びます。大学入学共通テスト対策としてアピールしています。
QUREOは有料で、全国のQUREOプログラミング教室かTech Kids School(自宅なら、テックキッズオンラインコーチング)で学べます。
プログラミングの習い事は何歳からがベスト?
このように、幼児の頃から自宅でもプログラミングに触れることができますが、プログラミングの「習い事」をさせるなら何歳ぐらいからがベストでしょうか。
プログラミング教室はローマ字を習う3、4年生からがいい
子供向けのプログラミング教室やオンラインプログラミングスクールの対象年齢は「小学校1年生から」となっているところもありますが、実際には小学校3〜4年生からを推奨する教室が多いです。
理由は以下の通りです。
- 3年生でローマ字を習うから(タイピングに必要)
- 1,2年生は親のサポートがないと難しい
- 低学年は漢字がまだ読めない(スクラッチは漢字が出てくる)
- 3年生ぐらいから集中力が持続する
プログラミングの習い事の利点はITやパソコン操作の基礎、そしてタイピングも習えるところです。
スクラッチなどのビジュアル言語は文字や数字の入力が必要なため、パソコンでタイピングをしなければなりません。そのためほとんどの教室では、「タイピング講座」もセットでつけています。
前提としてローマ字が理解できていないと、タイピングが難しいため、小学校3年生ぐらいからを推奨する教室が多いというわけです。
このような理由から、本格的にプログラミングの習い事をするなら9歳(小3)ぐらいからがベストだと言えます。
無料体験でプログラミング教室の雰囲気を知る
プログラミングの習い事が自分の子どもに合うかどうか不安なお母さんも多いと思います。
プログラミング教室は無料の体験授業を開いているので、近所の教室を一度のぞいて見ると雰囲気や、習い事の内容を知ることができます。
プログラミング教室のタイプは色々あって、どれもそれぞれに魅力があります。
ロボットプログラミングやスクラッチプログラミング、マインクラフトのプログラミングなど、子どもにとってどれが一番楽しいか、何教室か体験してみてください。
送り迎えが難しい場合は、通信講座やオンラインコースがおすすめです。
教室の特徴や選び方については、別の記事で詳しく紹介していますのでご覧ください!
\ 特徴・ニーズから比較できます! /
プログラマーになる勉強は大人になってからでもいい
子供向けプログラミング教室は、将来テキストプログラミングを学ぶ時の基礎になりますが、将来の職業にそのまま使えるわけではありません。
中には中・高校生までのクラスが用意されている教室もあり、ゲームやアプリ開発まで習えるスクールもあります。
しかし、IT技術の進歩は目まぐるしく、習った技術もすぐに古くなる世界です。
本格的にITエンジニアになる勉強は、お子さんが大学に入ったときや社会人になる前に始めると良いでしょう。その頃には今の技術はもうすでに古くなっているかもしれません。
プログラミングの習い事を始めるなら何歳まで?
では、逆にプログラミングの習い事をさせたいなら、何歳までに始めるとよいでしょうか。
10歳ぐらいまでに始めるのがベスト
子ども向けプログラミング教室は主なターゲットが小学生なので、生徒の大半は小学生です。それで、小学校高学年からでも始めることができますが、年下と一緒に学ばなければなりません。
それで、もし教室でプログラミングを習いたいなら小学校3〜4年生、10歳ぐらいまでに始めておくのがベストでしょう。
中学に入ると部活や試験で忙しくなるので、小学校卒業を機にプログラミングの習い事を辞める家庭がほとんどだと言われています。
中高生のクラスがある教室も
プログラミング教室には中高生を対象にした、ハイレベルなクラスもあります。
しかしほとんどのクラスでは、小学生のときから習ってる子どもたちが継続して習っています。中学生になってから初めてプログラミングを習い始める子はほとんどいないようです。
数は少ないですが、中高生から学べるプログラミング教室もあります。
「コードオブジーニアス」は中高生のための短期のプログラミングスクールで、初歩のテキストプログラミングが習えます。
本格的なプログラミングが学べる!中、高校生向けプログラミングスクール「Code of genius」
まとめ
プログラミングは4〜5歳から始めることができ、何歳からでも挑戦することができます。
子どもの時にプログラミングを習うメリットとして、プログラミング思考やアルゴリズム思考といった勉強や仕事に役立つスキルを身につけることができ、創造力や課題解決力が身につけられることが挙げられます。
プログラミング教室に通うならタイピングをする関係で、ローマ字を習う小学校3〜4年生ぐらいからがベストです。
\ ロボット・オンライン・幼児などニーズに合わせて比較できます! /
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